目次電子回路工作入門工作道具の基礎知識




部品の足を切ったり、リード線をまっすぐにしたり、曲げたりという作業は回路を組み立てるときには必要な作業です。電子工作では特に細かな部品を扱いますので、先端が細いとか、尖っている工具が用意されています。



 ラジオペンチ

先が細くなっているペンチです。狭いところのものを掴んだり、抑えたりするのに非常に便利です。部品の曲がった足をまっすぐに直したりするのにも使います。
いろいろな種類のものがありますが、大きいものよりどちらかというと小さめの方が使いやすいです。手の平にすっぽり入る位がちょうど良いと思います。
電子回路工作には必需品です。



 ニッパ

部品のリード線を切ったり、線材を切ったりします。先端が尖ったものが使いやすいです。
これも、あまり大きくない方が使いやすいです。やはり手の平に入る位が良いと思います。
ニッパによっては刃の根本の方に切り込みがあり、線材の被覆をむくのに便利なものもあります。
ただ、線材の太さがいろいろあるので、気を付けて使わないと芯線を傷つけたり、切ってしまいます。
電子回路工作には必需品です。



 ドライバ(ネジ回し)

ドライバはプラス型、マイナス型の両方を持っていた方が便利です。最近のネジはほとんどがプラスネジですが、ドライバの使い方はネジを締めたり、ゆるめたりだけではありません。こじ開けたりもします。そのようなときはマイナス・ドライバが役に立ちます。

ドライバーの先端のサイズには何種類かあります。特にプラスネジの場合にはサイズに合ったドライバを使う必要があります。そうでないと、ネジの頭の溝を壊してしまうことがあります。

ナットを回すドライバも締め付けには便利です。

写真右端のドライバは周波数調整用のドライバで、持つところと軸の部分がアクリル系で出来ていて、先端の部分だけが金属で出来ています。ですから、人体などの静電気などの影響を受けずに、トリマとか、コイルを調節することが出来ます。



 ピンセット

細かな部品を掴むのに便利な道具です。先端がくの字に曲がっているのが使いやすいようです。好みですが。
必需品というわけではありません。



 小型鋸(ノコギリ)
プリント板を切ったり、ケースのアルミニューム、アクリルを切ったりする道具です。
刃の長さ15cm位、幅6mm位のものはある程度の長さを直線的に切りたいときに便利です。

糸ノコは刃の長さ13cm位、幅1mm位、厚さ0.3mm位のもので曲線的に切りたいときに便利です。

この種の工作道具はいろいろなものが出回っているので、探してみるのも面白いと思います。



 万力
万力はプリント板を削ったり、ケースを削ったりするときにしっかりと固定するために使います。小型の万力を用意しておけばちょっとした工作には便利です。

写真の物は小型の万力で、挟む部分の最大開口幅は約40mmのものです。



 六角レンチ

通常のネジは回す部分にプラスかマイナスの溝があります。
しかし、それ以外に六角形の穴を開けたネジもあります。
このレンチはそのようなネジを絞めたり、ゆるめたりするためのものです。



 ピックアップツール

このツールは狭いところに転がってしまったネジなどを拾うためのツールです。
赤いノブを押すと先端から細い4本の針金が出てきます。
針金を拾うネジを被せるようにしてノブを離すと、バネで針金がケースに戻り、ちょうど手のようネジを掴むことができます。



 圧着工具

これは圧着端子と線材を接続する工具です。
私が使用している工具では1.25mm、2.0mm、5.5mmの端子を使用することができます。
圧着端子は使用する線材の太さ、端子の穴の大きさなどによりいろいろな種類があります。

私の使用していている工具では圧着作業以外にビスの切断、線材の被覆むきを行うことができます。